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富山の日常を一枚のテキスタイルに。地方紙発「富山もよう」の魅力と楽しみ方

富山の日常を一枚のテキスタイルに。地方紙発「富山もよう」の魅力と楽しみ方

富山県の地方新聞、北日本新聞で始まった「富山もようプロジェクト」。地域の日常の風景を1枚の布のようにデザインで表し、紙面を彩る取り組みが県内外で評判を呼んでいます。ものづくりが盛んな地・富山の技を活かしたグッズや、富山マラソンとのコラボ商品も展開中。ネットで買える通販ショップオープンの話題とともにお届けします。


2014年の夏。とある地方新聞の見開き一面が、まるで一枚の布のようにカラフルな柄で埋め尽くされ話題になりました。新聞と言えば普通、文字や写真で情報を伝えるもの。どうしてこのような模様を紙面に描くことになったのでしょうか? そこには、普段の町の良さを届けたいという想いが詰まっていました。

テキスタイル柄で新聞を包む「富山もようプロジェクト」とは

この紙面が見られるのは、富山県の地方新聞「北日本新聞」。同新聞が2014年に創刊130周年を迎えることを記念して企画されたものです。富山の人々の暮らしに身近な新聞だからこそできることは何か……と考え、富山の風景や日常をテキスタイルデザイン(織物の柄)で表現する、「富山もようプロジェクト」と題する取り組みが始まりました。

世界で活躍する鈴木マサルさんが手がけるデザイン

もようのデザインは、テキスタイルデザイナーとして国内外で活躍する鈴木マサルさんにお願いすることに。鈴木マサルさんがデザインを手掛けるブランドとして代表的なものといえば、「マリメッコ」や「OTTAIPNU」があります。持っているだけで気分が良くなりそうな傘やハンカチなど、鮮やかな色使いと楽しげなモチーフが印象的。
鈴木さんは富山県に何度も通いながら、「富山の風景や日常を誰かに贈るとしたらどんなものだろう?」ということを考えて、いくつものもようを生み出していったそうです。

「富山」と「テキスタイル(織物)」というと一見結びつかないような気がしますが、そのつながりはテキスタイルが盛んな地「北欧」との共通点から見出すことができます。
北欧は一年を通じて日照時間が短く、冬は厳しい寒さが続きます。そんな気候だからこそ、毎日の暮らしを彩ることがとても大切にされており、美しい家具や布製品もその一つとして日常に取り入れられてきました。富山県も同様に、冬は曇りや雪の日が多く、年間の日照時間もあまり多くありません。そして昔から和紙や鋳物などのものづくりが盛んです。
そういった環境・文化の共通点が、いま日本各地で価値を見直されつつあるテキスタイルデザインを取り入れた理由の一つだったのかもしれません。

鈴木マサルさんがデザインしたもようの題材は、富山の自然の風景やものづくり、名物などそれぞれが"富山の誇り"と言えるもの。そのお披露目は、富山県内の多くの人が目にする北日本新聞の朝刊で行われました。それでは、実際に紙面になったもようを見てみましょう。

「富山もよう」第一弾紙面のデザイン

TATEYAMA:豊かな自然を有する「立山連峰」

SHIROEBI:県のさかな・名物の一つ「白えび」

GARASU:富山でつくられる「ガラス工芸」

MIZU:富山の海や川を流れる豊かな「水流」

これらのもようは2014年8月2日~5日の4日間に初めて紙面に掲載されました。読者の方はとても驚かれたのではと思いますが、嬉しい感想がたくさん届いたそうです。普段の紙面と分けて大事に保管したという方、離れて暮らす家族にプレゼントした方、お部屋のインテリアに活用したという方もいらっしゃいました。また有志による新聞エコバック作りのワークショップも開かれたそうです。
好評を博した富山もようの紙面の取り組みはその後も続いており、年1回程度新しいもようを発表しています。

続々と生まれた「富山もよう」の数々

現在、富山もようのデザインは10種類。2014年に公開された4つに加え、次の6パターンのもようが新たに発表されました。

SYURAKU:五箇山合掌集落

KAISEN:富山の海鮮

RAICHOU:富山県の鳥である「雷鳥(ライチョウ)」

SHINKANSEN:北陸新幹線と桜

SORA:富山の空

KUSURIURI:薬売り

富山の誇り×ものづくりを、暮らしになじむ製品に

そして、このもようをもっと活用したい、富山のものづくりと掛け合わせたいという想いから、2016年春より製品化に向けた取り組みが始まりました。「工芸品」や「デザイン雑貨」と言うとちょっと敷居が高い印象がありますが、大事にしたのは「生活に溶け込むものをつくる」ということ。日本で昔から大切にされてきた素材を使い、富山の日常に溶け込むいくつものグッズができました。2017年秋時点の商品ラインナップの一例は、以下の通りです。

鋳物メーカー「能作」の風鈴

さまざまな鋳物作りを手掛けてきた老舗メーカー「能作」が作る風鈴。真鍮ならではの澄み切った音が特徴です。富山もようが涼やかな音色をより一層引き立てます。

高岡市のダイカストメーカー「ナガエ」の自立するうちわ

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